栄養管理は「どこから入れるか」で整理しよう
中心静脈栄養と経管栄養の違いを現場目線で
前回は、人工透析とネブライザーについて、目的と観察点を整理しました。
今回は「在宅医療管理③〜在宅中心静脈栄養法と経管栄養法」です。口から十分に食べられないときも、栄養を届ける方法は一つではありません。消化管を使う経管栄養法と、静脈から栄養を入れる中心静脈栄養法があります。
試験では、どちらも「食べられない人に行う」とまとめず、消化管が使えるか、どの経路から栄養を入れるかを分けることが大切です。

試験ポイントは栄養を届ける経路
中心静脈栄養法は静脈から全身へ届ける
中心静脈栄養法は、太い静脈に留置したカテーテルから、高濃度の糖質、アミノ酸、脂肪、ビタミン、電解質などを含む輸液を入れる方法です。経口摂取や経腸栄養ができない、またはそれだけでは不十分で、静脈栄養が長期に及ぶ場合に用いられます。
在宅では輸液ポンプを使うこともあります。重要な観察点は感染です。挿入部の赤み、腫れ、痛み、熱感、液漏れに加え、発熱や悪寒があれば、カテーテル関連血流感染症を疑って速やかに医療職へ連絡します。ポンプの速度や輸液量を介護職が自己判断で変えてはいけません。
経管栄養法は消化管を使う
経管栄養法は、チューブを通して胃や腸へ栄養剤を入れる方法です。鼻から胃へ入れる経鼻胃管、腹部から胃へ通す胃ろう、腸へ通す腸ろうなどがあります。消化管が使える場合は、できるだけ経管栄養が選ばれます。
「胃ろうなら誤嚥しない」は誤りです。唾液や逆流した内容物を誤嚥する可能性は残ります。注入時は医療職の指示に従って上半身を起こし、せき、むせ、呼吸状態、吐き気、嘔吐、腹部膨満、下痢などを観察します。
現場とのつながりで考える
注入できたかより、注入中の変化を見る
デイサービスで経管栄養中の利用者さんが急にせき込み、顔色が変わった場面を考えてみましょう。「予定量を入れること」を優先せず、決められた手順で注入を止め、看護職へつなぎます。呼吸状態、嘔吐の有無、姿勢、症状が出た時間を伝えると、状況を共有しやすくなります。
胃ろう周囲では、赤み、ただれ、出血、漏れ、痛みを確認します。チューブが抜けた、位置が変わった、詰まったときも、無理に押し込んだり元へ戻したりせず、医療職へ連絡します。

試験対策は感染・誤嚥・閉塞を押さえる
清潔管理と指示された手順を守る
中心静脈栄養では、手指衛生を行い、接続部を不用意に触らないことが感染予防につながります。ルートの外れや破損を見つけても、自己流でつなぎ直さず、決められた連絡先へ相談します。
経管栄養では、栄養剤や注入ラインを衛生的に扱い、指示された方法でチューブ内を洗浄します。栄養剤の注ぎ足しや、注入速度の自己変更は行いません。経管栄養は、定められた研修や条件を満たした介護職等が、医師・看護職との連携のもとで実施します。
ひっかけポイント
NG:消化管が使えても、まず中心静脈栄養を選ぶ。
OK:消化管が使える場合は、経口・経管栄養を優先する。
NG:胃ろうにすれば誤嚥は起こらない。
OK:注入時の姿勢と、せき・呼吸状態を観察する。
NG:チューブが詰まったら強く押し流す。
OK:無理に操作せず、医療職へ連絡する。

まとめ
経路の違いと異常時の連携をセットで覚える
中心静脈栄養法は静脈から栄養を届け、感染やルート異常を観察します。経管栄養法は胃や腸へ栄養を届け、誤嚥、消化器症状、チューブや挿入部の異常を観察します。どちらも自己判断で操作せず、普段との違いを医療職へつなぐことが大切です。
ここまで、ケアマネ試験で特にお伝えしたかった「介護支援分野」を中心に、一つずつ学習内容を整理してきました。これからしばらくは、私自身もケアマネ試験の勉強に集中するため、ブログの更新をいったんお休みします。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。学んだことを現場経験と結びつけながら、また記事をお届けできる日を楽しみにしています。次回の更新も、どうぞ楽しみにお待ちください。
次回予告
再開時は人工呼吸療法と在宅酸素療法
再開時は「48 在宅医療管理④〜人工呼吸療法と在宅酸素療法」です。
呼吸を支える機器の違いと、在宅で確認したい安全管理を整理します。また一緒に学べる日を楽しみにしています。

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